セキュリティか、使いやすさか 選んだのは「両立」でした
| 項目 | 内容 |
| 自治体 | 千葉県富津市(公立保育施設 7施設) |
| 導入目的 | 保育現場の業務負担軽減・保育の質向上 |
| 導入システム | キッズダイアリー |
| ネットワーク | LGWAN+インターネット回線 |
| 導入範囲 | iPad端末・Wi-Fi整備・システム導入 |
ICT導入から1年。千葉県富津市様では、保育現場の業務負担軽減と保育の質向上を目的に、ICTシステム「キッズダイアリー」を導入しました。公立園として求められるセキュリティ要件と、現場で無理なく使える運用の両立を目指した取り組みであり、システム導入だけでなくネットワーク環境や端末調達、運用ルール設計を含めた利用基盤の整備を進めました。
今回は、導入の背景や選定のポイント、導入後の変化について、飯野保育所所長、吉野保育所所長、富津市役所保育課の皆様にお話を伺いました。
| No. | 導入過程 | リード役 | 内容 |
| ① | システム検討 | 保育課 | 現場の課題を可視化して整理 デモアカウントを活用して実際に利用する現場の先生方の声を参考にし、庁内の情報管理部門とセキュリティ面やネットワーク等の要件を調整 |
| ② | 選定 | 総合的なシステム評価 ICTの機能面だけでなく、使いやすさ、セキュリティ、体制面、公立への導入経験があるかなどを総合的にプロポーザルにて判断 |
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| ③ | 導入 | ICT事業者の知見を活かしたスムーズな対応 公立7施設で足並みをそろえた導入を進めるため、保育課と所長でスケジュールを引きつつ、ICT事業者の知見も活用しながら導入プロジェクトを実施 |
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| ④ | 運用開始 | 保育施設 | ICTリーダーによる推進 所長会のなかでICTリーダーを任命して利用促進を図りつつ、でてきた課題感などは、各施設で検討した内容を所長会議等へ持ち寄り、運用ルールの見直しを実施。ICTを主体的に現場が使えるように保育課は支援を行う |

導入の背景
~負担を軽減し、保育の質の向上を実現するために~
保育課:保育士と保護者双方の負担を軽減し、保育の質を高めるためには、情報共有や連絡業務といったコミュニケーション機能が不可欠だと考えていました。しかし、ICTを使い始めるためには、単にシステムを調達するだけではなく、ネットワーク環境やクラスで利用する端末などの整備、新たな運用ルールの検討など、利用環境全体の整備が必要となります。
我々は、検討当初より保育課内だけではなく、情報管理部門でもある経営改革・DX推進課(以下、DX推進課)にもデジタル化の相談を行い、サーバー構成、ネットワーク設計、端末の盗難・紛失対策など協議を重ね、本市として必要なセキュリティ対策を含みながら、費用面でも最適となる環境を検討しました。
特に、ICTシステムには園児や保護者の方の個人情報を取り扱うことからセキュリティ対応を重視しており、DX推進課とこうした準備と検討を経て、ICT導入に向けた公募・選定プロセスへと進むことになりました。
導入前の現場課題
~朝の電話対応と情報共有の課題~
朝に集中する電話対応
飯野保育所所長:特に園児数が多い園では、登園前の時間帯に欠席・遅刻連絡が集中し、朝の数十分間は電話が鳴り止まない状況になる日もありました。保護者の方からの電話と職員同士の業務連絡会議が重なってしまうこともあり、会議中に電話があると、参加する側の意識も会議に集中しにくくなってしまいます。
電話回線に依存した運用
吉野保育所所長:園の電話回線を塞がないよう、職員同士で「この時間は電話をかけない」という暗黙のルールができるほど、電話対応に気を遣っていましたが、それでも保護者からは「話し中で繋がらなかった」というご意見をいただくこともあり、対策を検討していました。
情報共有の不安
飯野保育所所長:電話で受けた欠席理由や体調の変化はメモや口頭でしっかりと共有していましたが、情報の抜け漏れが起きないかは常に不安がありました。
ICTと言えば登降園や保護者との連絡機能がメインとなると考えておりましたが、情報管理という意味では帳票やシフト機能など、それ以外にも考えるべき点が多く存在することがわかりました。
ICT選定のポイント
~高いセキュリティ・ワンストップ体制・シンプルな料金体系~
LGWAN‐ASPサービスの選択で高いセキュリティ対応
保育課:公立園での導入では、セキュリティレベルの確保が重要項目でした。
キッズダイアリーは、LGWAN-ASPとインターネットサービスからどちらにするか選択ができ、高いセキュリティ水準を確保しながら現場の運用負担を考慮し、LGWAN-ASPを採用しました。
ICT環境を一括で整備できるワンストップ体制
保育課:今回はシステムの導入だけでなく、iPadの調達、Wi-Fi工事まで一括して発注したため、問い合わせの窓口が一本化されたことで、導入初期の細かな相談や運用中の相談先が明確で、管理負担も大きく軽減されました。もしもの際の通信トラブルなどが発生した際も迅速に対応してもらえる体制は、ICTに馴染みのない現場にとって安心であり、保育に集中することができています。
シンプルな料金体系で機能利用も促進
保育課:保育現場のICT利用に必要な機能が基本料金で利用できる点も、ありがたいポイントの一つです。機能を追加するごとに費用が発生するタイプのシステムもあるなかで、必要な機能がそろったわかりやすい料金体系は実際の利用シーンにあっています。まずは登降園管理でICTに慣れ、次に連絡帳で保護者とのコミュニケーションを円滑に行い、その後に帳票機能で園内の業務改善をさらに加速といったように、現場の習熟度に合わせた段階導入が可能でした。
機能毎に料金を追加する必要がある場合、庁内の調整などで追加できたとしても翌年度に利用追加となると、現場のデジタル化に時間を要してしまいます。スムーズな機能活用のためにも、基本料金で画面にでているすべての機能を利用することができるのはメリットでした。

導入後のICT定着
~「使えるかどうか」の不安を乗り越える支援体制~
保育課:ICT導入にあたって
① 職員が使いこなせるか
② 保護者に受け入れられるか
これらが心配でしたが、結果として直感的な操作性と導入支援により、スムーズに定着しました。
マニュアルを読まなくても使える操作性
飯野保育所所長:最初は「使えるかな」と不安もありましたが、実際に触ってみるとそこまで難しくなく、触りながら覚えていくうちに1週間ほどで慣れてきました。マニュアルを細かく読み込まなくても使えるので、先生たちもスムーズに使い始められたと思います。
吉野保育所所長:今ではキーボード入力だけでなく、音声入力を使って記録している職員もいます。職員それぞれが自分のやりやすい方法で使えているので、現場でも無理なく続けられています。
わかりやすい保護者画面により、保護者の方も安心してご利用可能
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保育課:保護者の方への案内は、案内文とマニュアルを配布に加え、デモ用アカウントで実際の画面を見ていただく工夫をしました。 システムと職員による「二重の見守りチェック」飯野保育所所長: 0歳児クラスでは、睡眠チェックやミルクの警告機能がとても役立っています。職員も規定時間間隔での確認をしっかりと意識づけておりますが、アラートがあることで確認タイミングをより漏らさないようになっており、子どもの安全に繋がっていると考えております。 |
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タブレット活用で変わる保育現場の働き方
~「その場で共有・その場で記録・その場で伝える」へ~
情報共有のスピード向上
吉野保育所所長:朝のミーティングでは、タブレットを見ながらその場で情報を確認できるようになりました。以前は口頭やメモで共有していたため、あとから内容を確認することもありましたが、今は同じ画面を見ながら確認できるので、情報共有がとてもスムーズになりました。
ICT導入により現場に変化はありますが、急な変化はついていけない懸念もあるため、バランスを見ながら改善しております。
記入=事務室PCではなく、クラスで子どもを見守りながらiPadで記入できる
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飯野保育所所長:以前は、事務室に行かないとパソコンがなく作業ができませんでしたが、今はiPadを持ち運び、保育の合間にその場で入力できるようになりました。職員それぞれがタイミングを見ながら作業できるようになり、時間の使い方が変わってきたと感じます。 園内での子どもの様子の見える化飯野保育所所長:写真付きのドキュメンテーションやお知らせは保護者への配信と同時に職員へも共有することができるので、他クラスの活動内容を知るきっかけになっています。 |
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保護者の方の反応
吉野保育所所長:「忙しい朝の時間帯の欠席連絡の電話が不要になり、いつでもアプリから連絡ができるので便利」、「写真付きで届くお便りは園での様子が分かって安心する」など、うれしい声が届いています。いつでもアプリから連絡ができるので、保護者の方にも無理なく使っていただけていると感じています。
飯野保育所所長:保護者の方がご家庭でのお誕生日会や週末のお出かけの様子など写真付きで知らせてくださることもあり、園児はもちろん、保護者の方との会話も一段と弾むようになり、我々も嬉しくなることが多いです。
写真があることでご家庭での様子もよく伝わるため、その後の保育の話にもつながり、保護者とのコミュニケーションがより深まったと感じています。
セキュリティへの安心感
保育課:情報漏洩はあってはならないため、LGWAN‐ASPサービスをご提供いただけたことは大きな安心材料となりました。また、iPadの端末には盗難や紛失といった万が一の事態への備えも不可欠であり、MDM(モバイルデバイスマネジメント)サービスを設定し、リスクへの対応考慮も重要な点でした。
またLGWAN回線からの利用に加えて、インターネット回線の整備も行っております。万が一LGWAN回線に障害が発生した場合でも、iPadを利用してインターネット回線からシステムへアクセスできるため、BCPの観点でも業務を継続することが可能です。

導入を検討している自治体・園の方へのメッセージ
保育課:紙中心の現場にいきなりにICT化を求めると、現場は混乱してしまいます。
しかし、段階的に導入をすることで保育士も負担を軽減しながら運用を定着させることができます。紙の記録には慣れもあり安心感もありますが、システムをうまく活用してデータを積み重ねていくことで、保育の質の向上と業務効率化の両方につながると感じています。
ICTは現場の負担を減らすだけでなく、保育の質を高める基盤にもなると実感しています。
キッズダイアリー営業担当からのメッセージ
富津市様では、ICT導入にあたり「現場が使えるか」「保護者に受け入れられるか」といった点を重視しながら、段階的に導入を進めてきました。ICTは一度にすべてを変えるものではなく、現場の運用に合わせて少しずつ定着させていくことが重要だと感じています。
営業として多くの自治体様とお話をする中で、システムの機能や実績だけではなく、ネットワーク環境や端末、セキュリティレベル、運用のしやすさまで含めた総合的な検討が必要であることを実感しています。 特に情報システム部門との調整や、LGWAN環境での利用など、導入検討の段階で悩まれる点も多いかと思います。公立施設でのICT導入をご検討の際には、ぜひお気軽にご相談ください。
キッズダイアリーとは
キッズダイアリーは、登降園管理・連絡帳・健康記録など、保育現場の業務を支援するICTサービスです。
保護者はスマートフォンアプリを通じて利用でき、家庭との円滑な連携をサポートします。
KidsDiaryにご興味がある方は、ぜひこちらからお問い合わせください。

